防振技術
機械・機器産業の品質と快適さを支える振動防止技術
防振とは?
設備機器(振動源)から発生する振動を、床や壁といった外部に伝えないようにすることを「防振」といいます。振動している機械などを弾性体で支持して、外部と絶縁することで効果が得られます。
防振の原理と振動伝達率
振動を発生する機械を防振支持する場合、あるいは、外部からの振動を精密機器などに影響を及ぼさないように防振支持する場合には、防振ゴムが用いられます。
図(1) 防振モデル
図(1)のように、防振ゴムで機械を支持した場合、基礎に伝えられる力をF、防振支持しない場合の力をFoとすると、振動伝達率Trは次の式(1)で表されます。
式(1)振動伝達率、式(2)振動数比
式(1)をグラフ化したものが図(2)のグラフです。振動数比が√2(約1.4)以上となれば、振動伝達率が1以下となり、防振効果ありと判断されます。
図(2) 振動伝達率と振動数比の関係
主な製品
防振ゴム
1個の防振ゴムで上下・左右・前後の3方向のばね定数が選択可能、内部減衰に優れており機器と共振している時の振幅が小さい、などの特長があります。
形状設計の自由度も高いため、金属を接着すると取り付けが簡単です。
ハイマウント
床に置くだけで使用が可能で、機械・機器の振動・衝撃・騒音を防止。ハンドルタイプはレベル調整も容易です。また、特殊ゴムの採用で耐油性・耐久性にも優れています。